【投資本】日本株独学で60万円を7年で3億円にした実践投資法 (著)堀 哲也
今回, 読んだ本は,『日本株独学で60万円を7年で3億円にした実践投資法』です。
このタイトルから分かるように, 著者が実際に日本株で資産を増やした方法について書かれている本です。
【要約】
この本は, 株価はただ成長性や割安性が見込まれている株でも上がりにくいと述べています。したがって, 成長性・割安だけで株を購入するべきでないと言っています。
なぜなら, そのような株を保有するといつか株価は上がるかもしれないが, 資産形成に時間がかかってしまうからだ。なので, 市場の歪みの中で生まれた割安銘柄を購入するべきと言っています。これらの株は, 決算や上方修正などの『きっかけ』が火種となり株価が見直されて, 株価が大きく上昇するからです。この株価を大きく上げる市場とのギャップを探すことが大事であると著者は考えています。
このように, この本には, 他の本にあるような割安銘柄の考え方・探し方というようなファンダメンタル分析的考え方以外にも, 株の上がり方のチャートパターンなどテクニカル分析などの考え方も考慮した投資手法・考え方を紹介しています。
【印象的な言葉】
私の投資手法では, 『PER15以下の割安銘柄を買う』と決めています。本書にも同様に, PERによって株価の割安を評価することがおすすめされています。
しかし, 私の手法と異なるのが, 購入を検討する株の今までのPERを考えた上で, 購入するかを検討するというものです。
本書ではFJネクスト(証券コード:8935)が例に挙げられています。購入を検討する予想PERが4.4倍だと計算されました。この予想PERの4.4倍は明らかに15倍を下回っていることから, 割安であると判断できます。
しかし, 過去のPERと比較することで, その株は割安に放置されているかどうかを判断できます。
FJネクストの例でいうと, 2015年3月期では5.84倍, 2016年3月期では4.5倍となっており, 先程の予想PERの4.4倍は, 過去のPERと比べてあまり変わっておらず割安に放置されていると判断はできません。
このように, 購入検討を考えている株の過去と現在のPERを比較することでその株が割安のまま放置されているかどうかがわかります。
他にも, 上方修正銘柄の探し方や,割高な銘柄を避ける3つの手法など実践に使える銘柄選定法や, どのような銘柄が上がりやすいかなど投資の基本的な知識も分かる本となっています。
【本の目次】
第1章 資産3億円を目指すための投資戦略
第2章 成功する人は他の投資家が買いたくなる銘柄を先に買っている
第3章 投資すべき銘柄の選び方
第4章 会社の業績を一瞬で判断するための最重要ポイント
第5章 他の投資家の心理を読めば勝てる!
第6章 成功率を大きく高める売買のタイミング
第7章 資産3億円を達成するために必要な自己コントロール
第8章 資産を大きく増やした実践投資法を公開